介護事務の資格や試験を詳しく解説!

介護事務の仕事に就職したい!
必要な資格や
試験を詳しく解説!

超高齢化社会が進む中、高齢者の介護問題が深刻化しています。介護サービスの利用増加に伴って、介護事務ができる人材の需要が高まってきているのも事実です。長く安定して働き続けたい人にも有利でしょう。そこで、今回は、介護事務で就職したい人のために、必要な資格や試験を詳しく解説します。

この記事を読むことで、介護事務に必要な知識が身に付き、試験合格に向けての心構えができます。実際の試験内容を把握し、効率よく学ぶコツがわかるので、試験当日を落ち着いて迎えることができるでしょう。まずは、記事をじっくり読み、ひとつずつ確認しながら進めていってください。

01. 介護事務の
基本を学ぼう

最初に、介護事務の基本を学びましょう。職務や目的・必要性や最近の傾向について解説します。

介護事務とは?

介護事務とは、介護サービスの運営に必要な手続きや書類作成全般のことです。特に、介護報酬請求業務は重要な役割があります。適切なサービスを提供した後は、きちんと報酬請求をする必要があるからです。しかし、専門的な知識を求められるため、誰にでもできることではありません。

介護事務の職務について

介護事務の職務は、主に以下のとおりです。

  • 介護保険請求関連の事務全般
  • 介護サービス利用料の集計・とりまとめ
  • 介護職員の勤怠管理

このほか、職場によっても担当範囲が異なります。就職するときには、職務内容をきちんと確認しておきましょう。

介護事務の目的や必要性

介護事務の目的は、複雑になりがちな介護報酬請求をきちんと管理し、不正なく請求することです。施設運営は、介護報酬の金額に大きな影響を受けます。ミスがあれば、国からの支給が遅れたり止まったりしてしまうでしょう。さらに、介護事務は、施設運営のためだけでなく、利用者に安定した介護サービスを提供するためにも必要と言えます。

介護事務の最近の傾向

介護事務は、職場のIT化が進む中、コンピューターに入力する割合が増加しています。そのため、パソコンなどを操作する能力の高さも重要です。報酬計算の締め切り前以外は定時退社が可能であり、家事や育児・親族の介護との両立をしている人も多くいます。しかし、介護保険制度は随時見直しがあるものです。変化に対応できる能力が高いことを採用条件のひとつと考える職場も増えています。

02. 介護事務の
資格について

介護事務の資格について詳しく解説します。メリット・職場・資格取得の方法など、確認してください。

介護事務の資格取得のメリット

介護事務の資格取得には、さまざまなメリットがあります。主なものについては、下記を参考にしてください。

  • 就職・転職に有利になる
  • 給料アップにつながる
  • キャリアアップのきっかけとなる
  • 高齢化社会において将来性がある

介護事務ができる主な職場

介護事務の就職は、以下のような職場で可能です。ただし、介護事務を専門で行わず、介護職などと兼任する場合もあります。

  • デイサービス・デイケア施設
  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 特別養護老人ホーム
  • 有料老人ホーム
  • グループホーム
  • 訪問介護ステーション
  • 介護支援センター
  • 福祉用具レンタル企業

資格取得の方法について

介護事務の資格を取得するためには、資格試験を受けて合格する必要があります。介護事務の資格にもいくつかの種類があり、だいたい60~70%以上の得点が必要です。取得を目指す資格を決め、効率よく学習しましょう。なお、介護事務の資格としては、「ケアクラーク」もしくは「介護事務管理士」の知名度が高く、就職に特に有利と言われます。

介護事務資格の難易度や合格率は?

介護事務資格として認知度の高いケアクラークの合格率は約70%です。また、介護事務管理士は55%程度となります。ケアクラークは4人に1人、介護事務管理士は2人に1人は不合格となるのですから気を抜いてはいけません。しかし、計画をきちんと立て、効率よくポイントを学習することで合格の可能性を高めることは、十分に可能です。

03. 介護事務の試験内容
を確認しよう

介護事務の試験内容を確認しておきましょう。確実に合格するためにも重要です。

受験資格について

介護事務として人気の高いケアクラークも介護事務管理士も、受験資格は問いません。受験したい人は、誰でも試験を受けることができるのです。実務経験も必要ないため、介護事務に興味がある・就職に生かしたいと思う人は、積極的にチャレンジしましょう。

介護事務資格の試験概要について

介護事務資格の試験概要を確認しましょう。それぞれ確認してください。

ケアクラークの試験概要

ケアクラークの試験概要については、以下を参考にしてください。

  • 試験日時:年6回偶数月
  • 試験場所:各都道府県内の指定会場
  • 受験料:6,700円
  • 申し込み方法:受験地域の日本医療教育財団支部へ郵送(現金書留)もしくは直接申し込み
  • そのほかの注意事項:試験結果の発表は試験日の1か月後に郵送で通知

より詳しい試験概要については、一般財団法人日本医療教育財団のケアクラーク受験概要ページを参考にしてください。

介護事務管理士の試験概要

介護事務管理士の試験概要は、以下のとおりです。

  • 試験日時:年6回奇数月
  • 試験場所:各都道府県の指定会場・受験申請のあった専門学校・各種学校
  • 受験料:6,500円申し込み方法:コンビニエンスストア端末・インターネット経由・申請書郵送のいずれか
  • そのほかの注意事項:試験結果の発表は試験日の1か月後に郵送で通知

なお、より詳しい試験概要については、技能認定振興協会の介護事務管理士受験概要ページを参考にしてください。

介護事務資格の試験内容について

介護事務資格の試験内容について、ケアクラーク・介護事務管理士の両方を解説します。

ケアクラークの試験内容

ケアクラークの試験内容は、以下をご覧ください。

  • 試験科目:筆記試験・介護事務知識25問、実技試験・介護報酬請求事務および介護給付費明細書作成2問
  • 試験時間:筆記試験・50分、実技試験・60分
  • 試験形式:筆記試験・マークシート方式、実技試験・記述方式

介護事務管理士の試験内容

介護事務管理士の試験内容は、以下となります。

  • 試験科目:筆記試験(法規・介護請求事務)・実技試験(介護給付費明細書を点検1枚・作成3枚)
  • 試験時間:筆記試験と実技試験で合計2時間
  • 試験形式:筆記試験・マークシート方式、実技試験・記述方式

介護事務資格の試験内容に関する注意点

介護事務資格の試験内容は、過去問を解いて傾向をつかむことが大切です。過去問は、市販のテキスト・資格講座で入手できることもあります。また、試験実施団体の公式ホームページからダウンロードできることがあるのでチェックしてみましょう。

04. 介護事務の
資格取得に向けた勉強法

資格試験に合格するためには、効率よく勉強することが大切です。おすすめの勉強法やテキスト・講座などを解説します。

介護事務の資格試験の勉強法について

資格試験に合格するためには、効率よく学習することが肝心です。そのためにも、自分に合った勉強法を選びましょう。毎日コツコツ学習することが向いている人もいれば、週末にまとめて集中学習する方がいい人もいます。ライフスタイルや性格を考えて、やりやすい方法を選びましょう。また、すき間時間を活用することも考えてください。通勤時間・家事の合間など、10~20分程度の時間があれば試験勉強を進めましょう。

介護事務資格のためのテキスト・講座について

介護事務資格の学習は、テキストや講座を活用すると効率がいいでしょう。まずは、書店の試験対策コーナーやインターネットを活用してください。探すときは、年度の新しさと評判の高さをポイントにしましょう。評判が高いものでも、年度が古いと試験内容にズレがあることもあります。

介護事務資格の勉強法に関する注意点

どんなにいい勉強法でも、無計画に行ってはいけません。まずは、試験当日までの学習スケジュールを立てましょう。また、実際に学習を進めるうちに計画との差が出るものです。適宜見直しをして、計画を修正し、余裕をもって試験当日を迎えるようにしましょう。

05. 介護事務の資格
に関するよくある質問

最後に、介護事務の資格に関するよくある質問に回答します。合格をつかむためにも、それぞれの内容を理解しておきましょう。

Q.介護事務に向いている人はどんな人ですか?
A.介護事務は、小さなミスが命取りになります。そのため、コツコツと仕事を進めることができ、正確な仕上がりを求めるタイプの人に向いているでしょう。IT機器の操作に慣れている人や、介護業界の流れに興味があり、積極的に知識を吸収できる人にもおすすめです。責任感が強く、不一致が発生した場合にとことん追求する性格の人も、現場で生きるでしょう。

Q.介護事務の資格は定年退職後の再就職にも有利ですか?
A.まったく資格がない状態と比較した場合、資格取得者はやる気・知識の点で有利になるのは事実です。しかし、確実に再就職を保証できない点は理解しておきましょう。また、定年退職後であっても、ほかの職員と同様にフルタイムで働きたいのか、パートタイムで働きたいのかにもよります。職場によっては、繁忙期だけ介護事務を手伝ってもらいたいと考えているところもあるので、さまざまな働き方を考え、自分に最も合う職場を選んでください。

Q.介護事務資格は更新義務がありますか?
A.介護事務資格には、更新義務はありません。そのため、1度資格を取得をすれば半永久的に有効です。ただし、取得年度が古い資格は、転職のときに効力がないこともあります。常に必要な知識を身に付け、スキルアップに励むようにしてください。

Q.ケアクラークと介護事務管理士のうち、初心者に、よりおすすめなのは?
A.合格率の高さや知名度などの点で、ケアクラークの受験から始めることをおすすめします。介護事務で就職する際、求人票に「ケアクラーク資格保持者優遇」などと書かれることが多いからです。どちらかの受験で迷うのなら、ケアクラークの資格取得を目指すといいでしょう。合格後、介護事務管理士を目指すことで、知識を深めることも可能です。

Q.ケアクラークと介護事務管理士の同時受験は可能ですか?
A.ケアクラークと介護事務管理士は、実施団体や試験日が異なります。そのため、同じ日・同じ会場での同時受験はできません。2つの資格を同時期に取得したい場合は、それぞれの試験に申し込み、受験をすることで可能です。いずれの試験も年6回実施しているのでしっかり学習計画を立てて取得を目指してください。

06. 介護事務
まとめ

今回は、介護事務の就職・資格に関して詳しく解説しました。介護を取り巻く環境は年々変化しています。超高齢化社会において介護事務を的確に行うことができる能力を身に付けた人は、就職に困ることは無いでしょう。まずは、介護事務を行うために必要な知識を身に付けた証拠として、資格取得を目指してください。未経験者でもしっかり学習を進めれば合格できるのでがんばりましょう。

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