空調メンテナンスを行える
資格を取得したい!
資格の種類や取得方法は?

空調とは、不特定多数が利用するビルなどで室温の管理や、空気をきれいに保つ役割を担う設備機器です。家庭用のエアコンも空調の一種といえます。高層ビルや地下街などで快適に過ごすためには欠かせません。そのため、定期的なメンテナンスも大切です。また、空調をはじめとする設備機器のメンテナンスをする仕事に就いている人もたくさんいます。
今回は、空調メンテナンスをするために必要な資格について解説しましょう。

この記事を読めば、ビルをはじめとする不特定多数が利用する施設のメンテナンス業務に就くための方法も分かります。ビルメン(ビルメンテナンス業務)に就くために、資格取得を目指している人はぜひ読んでみてくださいね。

01. 空調の役割と
メンテナンスの必要性

前述のように、空調とは室温を調整して部屋の空気をきれいにする設備機器です。高層ビルや地下街、大規模商業施設など窓の開閉ができない場所では、空調が欠かせません。空調の仕組みは基本的に家庭用のエアコンと同じです。部屋の空気を吸い込み、フィルターや冷却コイルなどを通して、きれいで適温になった空気が再び室内へ排出されます。そのため、空調内部には、ホコリをはじめとする汚れがたまっていくのです。また、空調は施設に人がいる限り稼働し続ける必要があります。24時間稼働し続けている施設も珍しくありません。そのため、定期的なメンテナンスが欠かせないのです。万一空調が故障した場合、地下街や窓がない密閉性の高い建物は、使えなくなるでしょう。さらに、空調が汚れたままだと空気にホコリやカビの胞子等が混じり、健康に悪影響が出る可能性もあります。

02. 空調メンテナンス
の方法

空調メンテナンスには、以下のような種類や方法があります。

  • 定期点検(内部の汚れなどの点検)
  • フィルター等の交換
  • 空調機の部品の交換
  • 空気の成分検査

これらのメンテナンスは、空調を製造・販売しているメーカーが行うことが一般的です。近年は、業務用の空調を販売する際、メンテナンスパックもついていることが多いでしょう。また、最新式の空調は調子が悪くなると信号をメーカーに送り、それを受信したメーカー側が連絡をしなくてもメンテナンスにきてくれます。しかし、古いタイプの空調やちょっとした故障の場合は、ビルメンの仕事に就いている人が、点検や簡単な修理を行うこともあるでしょう。

なお、2015年より業務用エアコン(空調)の定期点検が義務化されました。対象は、フロン類が充填(じゅうてん)された業務用エアコンです。定期点検やフロン漏洩の対処・点検記録の保管などが義務づけられ、違反すると50万円以下の罰金が科せられます。検査については、経済産業省や日本冷凍空調設備機器連合会がこちらのような冊子をPDF化してネット上で公開していますので、参考にしてください。

03. 空調メンテナンスに
必要な資格

この項では、空調をメンテナンスするために必要な資格について解説します。どのような資格があるのでしょうか?

3-1.冷凍機械責任者

冷凍機械責任者とは、高圧ガス製造保安責任者の資格区分の一種です。冷凍に関わる高圧ガスを製造する施設において、保安業務を行うことができる資格であり、空調も冷凍機械の一種になります。そのため、保安業務を行うにはこの資格が必要です。資格区分は、一種~三種まであります。一種はすべての冷凍機械、二種は冷凍能力が300t未満のもの、三種は1日の冷凍能力が100t未満の冷凍機械の保安業務を行うことが可能です。空調のメンテナンスをすることが目的で資格を取得する場合、三種を取得すれば、ほぼすべての設備で空調の整備や点検が行えるでしょう。
なお、この資格を取得しておけば、民間資格である「冷凍空調工事保安管理者」という資格が、講習を受講すれば取得可能になります。

3-2.電気工事士

電気工事士とは、文字どおり電気工事を行うことのできる資格です。空調が故障し、電気系統を修理しなくてはならなくなった場合、この資格があれば自分で修理ができます。なお、電気工事士の資格なしで電気工事はできませんので、取得をしておけば空調のメンテナンス以外にも、仕事の幅が広がるでしょう。資格区分は第一種・第二種があり、第一種は第二種を取得後、一定期間実務経験を積まなければ免許が交付されません。ですから、無資格無経験から取得を目指す場合は、まず第二種取得を目指してください。

3-3.冷凍機械責任者の資格取得方法

冷凍機械責任者の資格は、​高圧ガス保安協会が主催している資格試験を受験し、合格すれば取得できます。試験は3科目の学科試験です。受験資格は定められていませんので、無資格未経験でも資格試験は受けられます。また、高圧ガス保安協会では、資格取得のための講習も実施中です。この講習は少し特殊で、受講して修了試験を受ければ試験の一部が免除になるうえ、試験対策も講習内で行うことができます。未受講者の合格率が35%前後なのに対し、講習を受けた場合の合格率は80%前後にです。確実に合格したい場合は、ぜひ講習を受講してください。講習も試験と同じく受講資格は定められていません。

3-4.電気工事士の資格取得方法

電気工事士の資格を取得するには、電気技術者試験センターが主催する試験に合格すれば取得できます。なお、第二種に限っては経済産業省で認定した工業高校・大学・専門学校などの電気科を卒業しても、取得可能です。職業訓練校でも取得コースがあるので、社会人になってからも認定校に通って資格を取得することもできます。試験は、学科試験と技能試験です。
なお、技能試験とは、実際に電気工作物を組み立てる試験であり、受験者は工具を持ちこんで電気工作物を限られた時間内で制作します。この試験は、試験前に問題が複数公開され、そのうちの1問が出題される試験です。実際に工具を使う試験は未経験者には難しく思えるかもしれません。しかし、事前に問題が公開されるので、電気工作物を組み立てるのに必要な技術を練習で身につければ、十分合格は可能です。工具や練習用の教材はインターネットショップでも手に入ります。また、通信教材を利用してもよいでしょう。
ちなみに、学科試験は選択式の問題ですので、独学でも十分に合格するための知識が身につきます。合格率は50%前後なので、未経験者でも勉強を十分にしていれば、合格できるでしょう。

04. 空調メンテナンスに関する
よくある質問

Q.フロンを使っていない業務用エアコンは定期点検の義務はないのでしょうか?
A.はい。ありませんが、不特定多数が利用する施設は空気の成分調査が義務づけられています。空調が汚れていれば空気も汚れるので、定期的な点検とメンテナンスは不可欠です。

Q.電気工事士も第二種は受験資格は定められていないのでしょうか?
A.はい。定められていません。誰でも受験可能です。

Q.冷凍機械責任者は、第二種・第一種を取得すれば有利でしょうか?
A.業務用冷蔵庫・冷凍庫の管理ができるようになりますので、仕事の幅は広がります。

Q.業務用のエアコンはメーカーに務める人以外がいじっても大丈夫ですか?
A.はい。大きなメンテナンスはメーカー側に任せるとしても、日々の清掃や点検はビルメンの一環になります。

Q.冷凍機械責任者の資格を取得すれば、空調メーカーなどに就職が有利になるでしょうか?
A.はい。資格取得者を優遇するメーカーもあります。

05. まとめ

いかがでしたか? 今回は空調メンテナンスを行える資格について解説しました。今は、多くのメーカーが迅速に空調のメンテナンスを行えるシステムを開発しています。しかし、日々の点検や清掃、ちょっとした故障などは、ビルメンに就いている人が行えれば便利です。空調が故障すれば施設内部での活動ができなくなることも多いので、空調メンテナンスができる人は、いろいろな設備で重宝されることでしょう。ぜひ、資格取得を目指してみてください。転職はもちろんのこと、出世や昇給の道も開けます。

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