社会保険労務士の資格取得を目指す人必見! 試験概要や学習法を紹介

社会保険労務士の資格取得を目指す人必見! 試験概要や学習法を紹介

社会保険労務士の資格取得を目指している人、必見です。「社労士」と呼ばれることも多いこの資格は行政書士と同様の士業資格であり、将来独立開業という道も選択できます。社会的なニーズも高いことから、受験者数も多いのが特徴です。その多くが社会人であり、働きながら資格取得に向けて勉強をしている人がたくさんいます。難易度の高い試験に合格するためには、どのように勉強をすすめていけばよいのでしょうか。この記事では、社会保険労務士という資格について詳しくご紹介します。

この記事を読むことで、社会保険労務士の職務や種類・資格取得までの勉強法などがわかります。ぜひ参考にして、将来の安定を手に入れてください。

01. 01. 社会保険労務士とは?

まずは、社会保険労務士という資格についてご紹介します。

1-1.どんな資格なのか?

社会保険労務士は「人にかんするエキスパート」と呼ばれる国家資格です。労働や社会保険にかんする問題や人事にかんする諸問題に応じるのが主な役割となっています。試験に合格し、社会保険労務士名簿に登録されていることが、プロとして働く条件です。

1-2.根拠となる法律

社会保険労務士を準拠する法律として、昭和43年に制定された「社会保険労務士法」があります。業務の適正を図り、事業の発達と労働者の福祉向上を目的とした法律です。業務内容や試験制度・登録・団体などの規定が定められており、有資格者以外が業務を行うことは、社会保険労務士法違反となります。

1-3.呼び方について

社会保険労務士は「社労士」や「労務士」というように略称で呼ばれることもあります。単に長くて呼びにくいことからこのように略されるようになったということですが現在は名称の変更について全国社会保険労務士会連合会でも議論がなされているところです。また、ローマ字の頭文字を取って「SR」と置き換えられることもあり、社会保険労務士のバッジにもこの文字がデザインされています。

1-4.職務

主な職務には、以下のようなものがあります。

  • 健康保険・雇用保険・労災保険などへの加入・脱退・給付手続き
  • 労働者名簿・賃金台帳・就業規則などの作成
  • 人事配置・資金調整・企業内教育などのコンサルティング
  • 育児、介護休業制度の取り扱い
  • 定年制度・再雇用制度の見直し
  • 時間外労働の見直し

このように、各種書類の作成と提出代行・帳簿作成・コンサルティングが主な仕事内容となります。

1-5.なぜ必要なのか?

企業が発展する上で、労務や雇用関連の問題は避けられません。しかし、実際には専門家でなければ対応が難しい問題もあり、経営者が経営に専念できる環境を作り出すためにも、社会保険労務士の存在が必要不可欠です。社会保険労務士が労働社会保険の事務手続きを的確かつ迅速に処理することは、企業のリスク管理にも役立ちます。また、事務手続き業務のために社員を抱えるよりも、社会保険労務士に委託することで人件費削減につながるというのも事実です。

02. 02. 社会保険労務士のメリット

資格取得のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

2-1.幅広い就職先

就職先には、社会保険労務士事務所や法律事務所、コンサルタント会社などがあります。もちろん、一般企業の総務部や人事部でも重宝される資格であるため、持っていると幅広い就職先で活躍できるでしょう。ある程度の経験を積んでから独立し、社労士事務所を開業する人も少なくありません。

2-2.求人がなくなることはない

社会保険労務士の求人は、営業や販売などの仕事に比べると少ないでしょう。しかし、社会保険労務士の仕事が世の中からなくなることは決してありません。求人数は少なくても、必ずどこかの企業で募集しているはずです。この資格を優遇している一般企業もあるため、ぜひ探してみてください。

2-3.手当てがつく

企業によっては、資格を取得することで手当てがつくところもあります。毎月の支払いという形ではなく、報酬金やボーナスの増額というように一時的な支払いをしている企業も多いでしょう。

2-4.年収が高くなる見込みも!

年収には格差があると言われています。平均すると、事務所勤務の場合で400万~650万円、独立開業した場合で450万~760万円程度です。もちろん、開業して顧客が増えればその分年収も高くなります。中小企業診断士などの資格と合わせ持って活動することで平均年収1,000万円以上も夢ではないでしょう。

2-5.そのほか

社会保険労務士として働くメリットは、ほかにも以下のようなものがあります。

  • 男女関係なく仕事につくことができる
  • 働き方を選ぶことができる
  • 将来、独立開業も可能である

社会保険労務士は専門的な資格であるため、企業の活動に欠かすことができない存在です。取得するメリットが大きいということを覚えておいてください。

03. 03. 社会保険労務士の種類

社会保険労務士は、登録上、3つの種類に分けられます。

3-1.開業社会保険労務士

開業登録をして個人で事務所を開き、企業からの依頼に応えるのが「開業社会保険労務士」です。従業員の採用から退職までの労働、社会保険にかんする諸問題を処理します。開業社会保険労務士として成功するためには、専門スキルだけでなく営業力も必要です。安定した仕事と収入を得る自信がある人は、開業を目指してみてはいかがでしょうか。

3-2.勤務社会保険労務士

「勤務社会保険労務士」には、社会保険労務士事務所に勤務するケースと、一般の企業に社会保険労務士として勤務するケースがあります。企業に勤める場合は総務部門の労務管理などの仕事に携わることが多いでしょう。開業社会保険労務士との大きな違いは、安定した組織の中で働くことができるという点です。まずは勤務社会保険労務士として基本的なことを勉強してから、独立開業する人も少なくありません。

3-4.そのほかの社会保険労務士

そのほかの社会保険労務士には、以下のようなものがあります。

  • 企業に属しているものの、社会保険労務士業務と直接かかわらない職種に従事している
  • 専業主婦
  • 企業や団体に所属しないフリーランス

04. 04. 社会保険労務士の資格取得について

では、社会保険労務士の資格試験について解説します。

4-1.受験資格

社会保険労務士の資格試験には「学歴」「実務経験」「資格」の3つの受験資格があります。以下のいずれかに該当していることで受験が可能です。

  • 高等専門学校、短大、大学を卒業している
  • 3年以上の実務経験がある
  • 行政書士の資格を取得している

社会保険労務士の資格がなくても、社会保険労務士事務所で補助者として働くことは可能です。実務経験がない人は、まずそこで3年間働きながら勉強して試験に臨みましょう。もしくは、行政書士試験を受験し、合格すれば受験資格を得ることができます。

4-2.試験概要

社会保険労務士の資格試験は、毎年8月の第4または第5日曜日に実施されています。申込期間は例年4月中旬から5月末までになっているため、受験申込書を全国社会保険労務士会連合会試験センターに提出してください。直接試験センターに持参するか、簡易書留で郵送する方法です。試験は全国各地の会場で実施されています。受験申込書に希望試験会場を記入する欄があるため、都合のよい会場を選んでおきましょう。受験料は9,000円かかります。

4-3.試験内容

試験は選択式と択一式で出題されます。選択式は語群の中から選択して空欄を埋めるという出題形式で、択一式は選択肢の中から1つ正解を選ぶという出題形式です。試験科目は以下のようになります。

  • 労働基準法および労働安全衛生法
  • 労働者災害補償保険法
  • 雇用保険法
  • 労働保険の保険料の徴収などにかんする法律
  • 労務管理そのほかの労働にかんする一般常識
  • 社会保険にかんする一般常識
  • 健康保険法
  • 厚生年金保険法
  • 国民年金法

選択式が80分、択一式が210分という時間配分になっており、実地試験はありません。

4-4.難易度と合格率

社会保険労務士試験の受験者数は、全国で5万人前後です。誰にでも受験できる試験でないにもかかわらず合格率は7~10%となっているため、難易度の高い試験と言えるでしょう。しかし、合格者のうち、半数を占めているのが会社員です。働きながら試験に合格することは十分可能であるということがおわかりいただけるでしょう。

4-5.注意点

社会保険労務士の試験は年に1回だけ実施されます。早めに日程を確認し、受験案内を入手しておきましょう。また、試験会場となるのはほとんどが公共施設です。行ったことがない場合は、事前に場所を確認しておきましょう。試験当日をできるだけ落ち着いて迎えるために、会場までの道順を調べておくことをおすすめします。

05. 05. 社会保険労務士取得のための勉強法

社会保険労務士の試験に合格するための学習方法や独学のコツをご紹介しましょう。

5-1.学習方法

社会保険労務士の試験は難易度が高いため、ポイントを押さえて学習する必要があります。特に初めて試験を受ける人は、自分に合った勉強法を見つけることが大切になるでしょう。学習の基本は、参考書を読んで問題集を解くことです。最初はもちろん、理解できない問題も多いと思います。何度も繰り返し目をとおし、過去問題集と連動してすすめていくことで、少しずつ理解できるようになってくるはずです。苦手な部分がわかってきたら、ノートやファイルにまとめるなどして重点的に学習していきましょう。

5-2.独学のコツ

働きながら社会保険労務士の資格取得を目指す人も多いでしょう。仕事に行きながらスクールなどに通って勉強するのは難しいと思います。しかし、社会保険労務士は独学でも十分に合格が可能な資格です。独学のコツには、以下のようなものがあります。ぜひ参考にしてみてください。

  • 試験までのスケジュールを立てる
  • 過去問題を繰り返し解き、出題形式を把握する
  • 興味を持てそうな参考書から始める
  • 通信講座を受講する

特に、通信講座の受講はおすすめです。通勤中や外出先など、すき間時間を有効活用して学習をすすめることができるものもあるため、チェックしてみてください。「何から学習すればよいのかわからない」という人も、効率的に合格を目指すことができますよ。

5-3.おすすめの参考書と過去問題集

社会保険労務士の試験におすすめの参考書と過去問題集をご紹介します。

うかるぞ社労士 基本テキスト
社会保険労務士の受験者を指導する第一人者が執筆した参考書です。最新の試験傾向を分析し、初心者でも理解しやすくまとめられています。図表を盛り込んだ解説は大変わかりやすく、おすすめの一冊です。

みんなが欲しかった!社労士の教科書
資格の学校TACが開発したフルカラーの参考書です。イラストが豊富に使われており、初心者にもわかりやすく記載されています。重要キーワードは赤シート対応になっており、隠して暗記しながら読み進めることが可能です。

ナンバーワン社労士過去10年本試験問題集
過去10年分の問題が掲載されており、試験の傾向をつかむのにおすすめの一冊です。詳細な解説により、確実な回答判断力を身につけることができます。一問一答式なので使いやすいのが特徴です。

06. 06. 社会保険労務士にかんするよくある質問

社会保険労務士の資格取得を検討している人が感じる疑問とその回答をまとめてみました。

Q.社会保険労務士と行政書士はどう違いますか?
A.どちらも書類作成や提出手続きなどが主な業務です。ただし、社会保険労務士は保険や年金、労務管理を行い、行政書士は会社設立許可申請や交通事故示談書など、各種許可申請が専門になります。

Q.社会保険労務士が行うコンサルタント業務とは、具体的にどのようなものですか?
A.サービス残業やパワハラ、賃金未払いなどのトラブルを未然に防ぐため、就業規則や動労契約書を作成し、全社員に周知徹底します。企業と労働者との間に発生するトラブルは、企業の存続を脅かしかねない問題です。事前に対応策を考えながら経営者にアドバイスしていくことも、社会保険労務士の重要な役割と言えるでしょう。

Q.試験に合格すれば社会保険労務士としてすぐ働くことができますか?
A.資格試験に合格後、全国社会保険労務士連合会への登録をする必要があります。登録には通算2年以上の実務経験が必要になるため、実務経験がない人は「事務指定講習」を受講してください。この講習を修了することで2年の実務経験に代えることができます。

Q.社会保険労務士の登録にはどのくらい費用がかかりますか?
A.全国社会保険労務士連合会の登録手数料が3万円、登録免許税が2、3万円ほどかかります。また、登録後は毎月、所属している都道府県社会保険労務士会の会費が発生しますが、この金額は都道府県によって異なるため注意しましょう。

Q.独学で社会保険労務士の試験に合格するためには、どのくらいの勉強時間が必要ですか?
A.一般的には1000時間以上の勉強が必要と言われています。ただし、質の高い通信教育などを利用すれば500~600時間で合格できたという例もあるため、一概には言えないでしょう。いかに自分に合った効率的な勉強方法であるかが重要なポイントになります。

07. まとめ

いかがでしたか? 社会保険労務士の資格について、取得するメリットや試験概要、勉強方法などをまとめてご紹介しました。社会保険労務士は、さまざまな分野で活躍できる資格です。取得しておくと就職や転職、スキルアップにも有利になることは間違いありません。そんな社会保険労務士の資格取得を目指すなら、勉強方法にもコツが必要です。ぜひこの記事を参考にして、自分に合った勉強法を見つけてください。

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