化学メーカーへの就職に有利な資格

化学メーカーへの就職に
有利な資格は?
どのようなものがある?

化学メーカーとは、化学反応を伴う生産プロセスによって、製品や製品の原材料を生産する企業全般を指します。国内製造業の総出荷額の内、約8.4%を占めており、機械製造業などと共に国の基幹産業の1つです。理系の大学や大学院・専門学校などに通っている方の中には、化学メーカーへの就職を希望している人も多いでしょう。また、転職先としても化学メーカーは人気があります。

今回は、化学メーカーへの就職や転職に有利な資格について解説しましょう。

この記事を読めば、化学メーカーに就職や転職するヒントがつかめますよ。化学メーカーへの就職や転職を希望している方は、ぜひ読んでみてくださいね。

01. 01. 化学メーカーとは
どのようなもの?

前述のとおり、化学メーカーとは化学反応を伴う生産プロセスによって、製品や製品の原材料を生産している業者のことです。日本では、農業用肥料の製造会社が最初の化学メーカーでした。戦後になると石油化学工業が発達し、それと共に化学メーカーも増えていきます。現在は、総合化学メーカーや電子材料メーカー・誘導品(化学反応によって生成される各種の製品)メーカーまで多数あり、大勢の技術者が働いているのです。

化学メーカーでは製品の製造はもちろんのこと、研究・施設管理などの仕事があります。研究や製造の仕事を行うには、化学の知識や学歴が必要です。一方、施設や設備・製造に使う材料の管理などは、専門の資格が必要なものもあります。そのため、特定の資格を取得していれば、就職や転職に有利です。

02. 02. 化学メーカー勤務に必要な資格とは?

この項では、化学メーカーで働くために役立つ資格について、説明します。どのような資格があるのでしょうか?

なぜ、資格が必要なのか

化学メーカーでは、取り扱い方を間違えると、火災や爆発・環境汚染などの危険がある物質を扱うことが珍しくありません。また、原材料を加工したりする機械なども、取り扱い方を間違えれば大きな事故の原因となることがあります。化学メーカーで火災や爆発事故が起これば、周辺に住んでいる人たちにも被害が及ぶ可能性があるでしょう。また、小規模な事故であっても人命が失われる危険があります。労災を事前に防止するためにも、資格を取得し、豊富な知識と高い技術を持った人が必要です。

化学メーカーで必要とされやすい資格

  • 危険物取扱者:消防法で指定されている危険物の取り扱いや保安監督業務を行うことのできる資格、甲種を取得しているとよい
  • 高圧ガス製造保安責任者:高圧ガスに関する第一種製造者等に当たる事業所で、保安に関する業務を行える資格
  • ボイラー技士:化学物質の製造に使うボイラーの取り扱いや保安業務を行える資格
  • 機械保全技能士:技能士の一種で、機械保全に対する技能を証明する資格

このような資格を取得していれば、化学メーカーに就職や転職をする際に有利になりやすいでしょう。

資格がなければ転職や就職は無理?

「化学メーカー・求人」でインターネットを検索すると、たくさんの企業がヒットします。研究職の求人には一定の学歴が必要というところが多いでしょう。製品の製造には、特に資格は必要ないというところもあります。施設の維持管理や保安などの業務には、前述したような資格が必要です。また、小さいメーカーですと、社員が製造と施設の維持管理・保安業務の両方を行っているところもあるでしょう。ですから、資格を取得していないと就職ができないわけではありませんが、資格保持者に比べると不利です。

また、給与面でも差がつくでしょう。資格を取得していれば資格手当てがつきます。化学メーカーの平均年収は30代で約450~500万円ですが、資格を取得していれば10万~20万円ほど年収がアップするでしょう。

どんなメーカーが求人を出しているの?

化学メーカーは大メーカーから中小メーカーまでたくさんあります。中小メーカーでも、給与はほかの業種に比べると高めです。一流メーカーの関連企業もあり、業績も安定しているところが多いでしょう。近年では、太陽光発電や液晶パネルの製造メーカーからの求人が多い傾向にあります。未経験ならば35歳以下の求人が多く、経験者の場合は年齢問わずという企業が多いでしょう。

03. 03. 各種資格取得
の方法

この項では、資格取得の方法を解説します。ぜひ、参考にしてください。

危険物取扱者

危険物取扱者は、消防試験研究センターが主催する試験を受けて合格すれば取得できます。学校などを卒業しただけでは取得できません。危険物は特徴によって1類~6類にまで分類されており、甲種を取得すればすべての危険物の取り扱いや保安監督業務を行えます。化学メーカーに就職する場合は、この甲種を取得するとより有利です。
乙種は、取得した類の危険物の取り扱いや保安監督業務を行うことができるので、化学メーカーの就職・転職に役立てたい場合は、複数取得しておきましょう。
なお、乙種に受験資格は定められていませんが、甲種の場合は大学などで化学に関する単位を15以上取得する、乙種を取得して2年以上の実務経験を積むなどの受験資格が必要です。詳しくはセンターのホームページを確認してください。

試験は、毎月1回は全国各地で開催されています。東京や大阪などの大都市では1か月に複数回試験が行われているので、受験は比較的容易です。
試験科目は3科目の学科試験で、マークシート方式で行われます。乙種の場合は1種でも取得しておけば試験科目が一部免除されるので、取得がより容易になるでしょう。
試験の申し込みは、消防試験研究センターのホームページから電子申請を行うのが便利です。受験料は甲種:5,000円・乙種:3,400円になります。
合格率は甲種が35%・乙種が35~75%前後ですので、しっかりと独学でも勉強していれば合格できるでしょう。ちなみに、書店やネットショップでは甲種と乙種各種の参考書や過去問題集が簡単に購入できます。

高圧ガス製造保安責任者

高圧ガス製造保安責任者の資格は、高圧ガス保安協会が主催している資格試験を受験し、合格すれば取得できます。資格区分が複数ありますが、甲種化学・甲種機械責任者・乙種化学・乙種機械責任者・丙種化学責任者(液化石油・特別)などがおすすめです。

ちなみに、毎年11月第二日曜日にすべての資格区分で一斉に試験が行われるため、複数の資格区分を一度に受験することはできません。試験は、法令・保安管理技術・学識の3科目です。受験資格などは定められていません。

また、保安協会は講習会を実施しており、受講して修了試験に合格すれば試験の一部が免除されます。講習会は高圧ガス保安協会のホームページに詳しい日程などが記載されていますので、興味がある方は確認してみてください。平成30年に行われる講習会から申し込むことができます。

受験料は、丙種:7,400円・乙種:8,500円・甲種:12,400円です。協会のホームページから電子申請が行えますので、利用してみましょう。
合格率は、講習を受講した場合が70%以上、試験をすべて受験した場合が20~35%です。必ず資格を取得したい場合は、講習会を受講するとよいでしょう。

ボイラー技士

ボイラー技士は、二級~特級まで3種類の資格区分があり、無資格無経験の場合は二級のみ受験できます。ただし、この場合は特別講習を受講しなければ免許が交付されませんので注意しましょう。試験は全衛生技術試験協会が主催しています。試験は3科目の学科試験であり、二級は毎月・一級は約2か月に1度・特級は毎月10月に実施です。二級を取得してもすべてのボイラーが取り扱えますので、まずは二級取得を目指しましょう。

試験の申し込みは協会で配布されている願書に必要事項を記入して、郵送します。電子申請は行っていませんので注意しましょう。受験料は、すべての資格区分で6,800円です。

日本ボイラ協会では受験準備講習会を主催していますので、日程等が合う場合は参加してみるとよいでしょう。合格率は二級・一級が55~57%、特級が35%前後です。

機械保全技能士

機械保全技能士は、3級~特級まであり、3級:6か月・2級:2年・1級:7年:特級:1級取得後5年の実務経験が受験資格となります。試験は学科試験と実技試験があり、学科試験は、日本プラントメンテナンス協会が実施する「認定職業訓練短期課程・機械保全科」を受講し、修了することで免除になりますので覚えておきましょう。ちなみに、協会は試験も主催していますので、日程等は協会のホームページを確認してください。1年間に複数回実施されます。電子申請も行えるので、ホームページを確認してください。受験料は、学科試験が4,000円、実技試験が15,400円、両方受ける場合は19,400円です。なお、35歳未満の方が2級の試験を受ける場合は受験料が一定額減額されます。

04. 04. 化学メーカーの資格に関する
よくある質問

Q.今回挙げた資格のほかに、化学メーカーへ就職するのに役立つ資格はありますか?
A.毒物・劇物取扱者などがおすすめです。取得すれば、特定の毒物・劇物の取り扱いや保安業務を行うことができます。

Q.これらの資格は学生でも取得できるでしょうか?
A.はい。受験資格が定められていない資格や、危険物取扱者甲種は取得できます。資格を取得していれば新卒就職にも有利です。

Q.資格は、どれから取得し始めればよいでしょうか?
A.特に決まりはありません。自分が就職したい化学メーカーがある場合、取得していれば優遇すると明記してある資格を取得するとよいでしょう。

Q.どんな化学メーカーでもこれらの資格は役立ちますか?
A.ボイラー技士や高圧ガス製造保安責任者は、ボイラーや高圧ガスを取扱っていない場所では必要ありません。就職したいメーカーがある場合は、有利な資格をあらかじめ調べておきましょう。

Q.2つの資格を同時に取得することはできますか?
A.はい。可能ですが、その分勉強は大変です。無理をしないようにしましょう。仕事をしながら資格取得を目指す方も、大勢います。

05. 05.化学メーカーへの就職に役立つ資格
まとめ

いかがでしたか? 今回は化学メーカーへの就職・転職に有利な資格を解説しました。これらの資格は化学メーカー以外にも需要があります。学校で取得を奨励しているものもあるでしょう。機会があればぜひ取得しておきましょう。

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