ビルメン三種の神器とは?資格取得に必要な知識とコツを伝授!

ビルメン三種の神器とは?
資格取得に必要な
知識とコツを伝授!

ビルメンは、不況になっても仕事に困ることがないといわれています。専門知識が必要な職種は、どんな時代になっても引く手あまたですからね。さらに「ビルメンの3種の神器」を取得すると怖いものはないでしょう。今回は、ビルメンの三種の神器について詳しく解説します。専門知識を身に付けて長く働きたい人や、ビルメンに必要な資格取得を考えている人は必見です。

この記事を読むことで、ビルメンの三種の神器に詳しくなり、資格取得に向けて適切な対応ができるようになります。実際に就職するときにとても参考になるでしょう。まずは、記事をじっくり読んでみてください。

01. ビルメンとは?

最初に、ビルメンに関する基本を学びましょう。ビルメンの職務や必要性・魅力・将来性など詳しく解説します。

1-1.ビルメンについて

ビルメンとは、ビルメンテナンスの通称です。ビル管理とも呼ばれます。建築物の管理を適正に行うことで、人々が安心して建物内で過ごすことができるのです。ビル管理を適切に行うためには、専門知識を持った人材が必要となります。ビルメンは、誰でもできる仕事ではありません。しかし、とても需要が高いことは事実です。

1-2.ビルメンの仕事内容や職務

ビルメンの主な仕事内容や職務で主なものにかんしては、以下を参考にしてください。

  • 電気設備・給排水設備・空調設備などの整備
  • ビル設備の点検・保守
  • ビル内の害虫・ねずみ駆除
  • 廃棄物の適正な処理
  • ビルのテナントや業者との交渉

1-3.ビルメンの必要性を考える

建築物の状態を最良に保つことは、内部で働く人に快適な環境を提供し、事故を防ぐためにも重要な意味があります。適当に行っていては、事故が起きて多大な被害が出る可能性があるため、専門知識を身に付けた人材がきちんとビルメンの職務に当たることが必要なのです。

1-4.ビルメンの職場・求人・年収などの魅力と将来性

ビルメンの職場は、たくさんあります。

  • ビル管理会社
  • ビルメンテナンス会社
  • ホテル
  • 病院
  • デパートなどの大型商業施設
  • 工場
  • 学校

求人は常にあり、職場に困ることはありません。年収は、300~400万円台がメインですが、職場の規模が大きくなるほど高収入が望めます。手に職を付けるという意味で長く働きたい人には将来性もあり、魅力的な資格です。

02. ビルメン三種の神器とは?

ビルメンの三種の神器とはどんなものなのでしょうか。詳細とともに取得のメリットについても解説します。

2-1.ビルメンの三種の神器について

ビルメンの三種の神器について学びましょう。ビルメン4点セットとの違いも理解してください。

2-1-1.三種の神器の資格とは?

ビルメンの三種の神器とは、以下の3つの資格です。

  • ビル管(建築物環境衛生管理技術者)
  • 電験三種(第三種電気主任技術者)
  • エネルギー管理士(熱・電気)

2-1-2.ビルメン4点セットとの違いは?

ビルメンの資格には、三種の神器と呼ばれるもののほかに、ビルメン4点セットと呼ばれるものもあります。具体的には、以下の4つの資格です。資格の内容は、三種の神器とまったく異なります。

  • 第二種電気工事士
  • 第三種冷凍機械責任者
  • 危険物取扱者乙種4類
  • 2級ボイラー技士

2-2.三種の神器は難関資格か

三種の神器の合格率は、ビル管が28.4%・電験三種が8.5%・エネルギー管理士が20.1%です。電験三種の難易度が目立ちますが、ビル管やエネルギー管理士も取得しやすい資格とはいえません。難易度は、中程度より高いと考えていいでしょう。いずれにしても、それぞれの資格取得のためにはきちんと計画を立てて準備を進める必要があります。

2-3.三種の神器を取得するメリット

三種の神器を取得するメリットで、主なものは以下のとおりです。未取得者と比べると大きな差になります。

  • 就職や転職に有利になる
  • 仕事の範囲が広がり職場でのキャリアアップにつながる
  • 昇給のきっかけになり年収がアップする

2-4.三種の神器を取得する順番は?

三種のうち最初に取得するのなら、ビル管を優先してください。ビル管は、ビルメンにとって最も基本の資格だからです。ビル管を取得後、電験三種・エネルギー管理士の取得を目指しましょう。

03. ビル管(建築物環境衛生管理技術者)について

ビル管(建築物環境衛生管理技術者)の資格概要・職務や試験概要などを解説します。

3-1.ビル管の資格概要

ビル管は、建築物の環境衛生の維持管理に関する監督をする国家資格で、正式名称は、建築物環境衛生管理技術者です。床面積が3,000平方メートル以上ある場合、必ずビル管の資格取得者を管理者のひとりとして選任する必要があります。そのため、ビルメンには必要不可欠な資格といえるでしょう。

3-2.ビル管の職務

ビル管の主な職務は、以下のとおりです。

  • 建築物の維持管理業務の計画立案
  • 維持管理業務の実施
  • 大気・水質などの測定や検査の実施および評価
  • 問題点の改善や改善案の作成と意見の収集

3-3.ビル管の試験概要

ビル管の試験概要にかんしては、以下を参考にしてください。

  • 受験資格:実務経験が2年以上あること(詳しくは試験案内ページを参照)
  • 試験実施日:1年に1回10月初旬ごろに実施
  • 試験科目:7科目(建築物衛生行政概論・建築物の構造概論・建築物の環境衛生・空気環境の調整・給水および排水の管理・清掃・ねずみや昆虫等の防除)
  • 受験料:13,900円
  • 申し込み方法:毎年5月から6月に郵送で申し込み
  • そのほかの注意点:受験願書はホームページからのダウンロードのほか郵送で取り寄せることが可能(ただしひとり1部まで)

なお、合格基準は、科目ごとの得点が40%以上、かつ、全科目の得点が65%以上となります。より詳しい内容は、公益財団法人日本建築衛生管理教育センターの試験案内ページをご覧ください。

04. 電験三種(第三種電気主任技術者)について

電験三種(第三種電気主任技術者)の資格概要・職務・試験概要を解説します。

4-1.電験三種の資格概要

電験三種とは、第三種電気主任技術者の通称です。電気に関する知識と技術を証明する国家資格であり、高い人気を誇ります。なお、電験三種は電圧が5万ボルト未満の事業用電気工作物(出力が5,000キロワット以上の発電所は除く)で、工事・運用・維持の保安監督業務が可能です。より大規模な電気工作物を扱うためには、第二種・第一種といった上位資格の取得を目指してください。

4-2.電験三種の職務

電験三種の主な職務は、以下をご覧ください。

  • 発電所や変電所・工場やビルの受電設備や配線の保安
  • 電気設備の修理・点検
  • 電気設備工事の保安監督

4-3.電験三種の試験概要

電験三種の試験概要は、以下となります。

  • 受験資格:特に指定なし
  • 試験実施日:毎年1回9月上旬ごろ
  • 試験科目:4科目(理論・電力・機械・法規)
  • 受験料:4,850円(郵便5,200円)
  • 申し込み方法:インターネット経由もしくは郵送で申し込み
  • そのほかの注意点:受験案内の配布は毎年5月上旬から開始

電験三種の合格基準は、各科目60%以上の得点率となります。1科目でも満たない場合は不合格となるので気を付けましょう。なお、より詳しい内容は、一般財団法人電気技術者試験センターの試験案内ページを参考にしてください。

05. エネルギー管理士(熱・電気)について

エネルギー管理士(熱・電気)の資格概要や職務・試験概要も理解しておきましょう。

5-1.エネルギー管理士の資格概要

エネルギー管理士は、エネルギー管理士試験に合格もしくはエネルギー管理認定研修を修了している者のことです。規定量以上のエネルギーを使用する工場には、エネルギー管理者の配置が義務付けられています。そのため、エネルギー管理士の資格を持っていると有利です。

5-2.エネルギー管理士の職務

エネルギー管理士の主な職務は、以下となります。

  • エネルギーを消費する設備の維持
  • エネルギーの使用方法の改善および監視
  • そのほか経済産業省令で定める業務の管理

5-3.エネルギー管理士の試験概要

エネルギー管理士の試験概要は、以下を参考にしてください

  • 受験資格:特に指定なし
  • 試験実施日:毎年1回8月上旬ごろ
  • 試験科目:4科目(エネルギー総合管理および法規を含む)
  • 受験料:17,000円
  • 申し込み方法:インターネット経由もしくは郵送にて申し込み
  • そのほかの注意点:受験申し込みは毎年5月上旬から開始

エネルギー管理士の合格基準は、各科目60%以上となりすべての科目で条件を満たすことが必要です。より詳しい内容は、一般財団法人省エネルギーセンターの試験案内ページをご覧ください。

06. ビルメン三種の神器に関する
よくある質問

最後に、ビルメン三種の神器に関するよくある質問に回答します。それぞれ参考になるので目をとおしておきましょう。

6-1.同じ年に複数の資格を取得することは無理ですか?

まったく無理、ということではありません。もしも、複数の資格取得を同年度に希望するときは、試験準備を万全に整えてチャレンジしてください。しかし、ビルメンの三種の神器はいずれも難易度の高い資格であるため、どちらも中途半端になりがちなのは事実です。また、三種とも1年に1回の受験チャンスとなるため、不合格になれば翌年度に持ち越しとなります。初めから1種類ごとに絞っての受験で確実に合格を狙うことがおすすめです。

6-2.ビルメンは女性でも活躍できるでしょうか?

ビルメンの仕事に、男女の区別はありません。女性であっても、必要な知識を身に付けることで仕事に活(い)かすことができます。ただし、現在は男性が多い仕事であることは事実です。求人を見ても「男性が活躍しています」との記載を目にすることも多いでしょう。しかし、本当にビルメンの仕事に就きたいのなら面接などで熱意を見せましょう。男女差別のない職場なら、理解を示してくれるはずです。

6-3.ビルメンの三種の神器はすべて取得しなければいけませんか?

もちろん、一部を取得するだけでも構いません。しかし、三種の神器と呼ばれる資格をすべて取得していれば、さまざまな仕事ができるため就職・転職に困ることがないのです。すぐには無理でも、いずれはすべての資格取得を目指してください。より有利な条件での転職や昇進・昇給にもつながりますよ。

6-4.ビルメンの三種の神器を取得すれば高齢でも働くことはできますか?

ビルメンの仕事は、年齢を問わず仕事ができることでも人気があります。高齢になっても、知識や経験があれば仕事に困ることはないでしょう。高齢になってもしっかり働きたい人は、ビルメン三種の資格取得が大きな武器となります。ただし、若い人よりも実務経験の長さを重要視する企業もあるので、常に仕事に対して前向きにとらえ、まじめに職務に当たることが必要です。

6-5.ビルメンの三種の神器を取得すると資格手当てをもらえますか?

企業によっては、資格手当てが毎月数千円程度支給となることもあります。また、資格取得時に1万円から2万円程度の手当てが付くこともあるでしょう。就職先や転職先を選ぶときは、資格手当ての有無も重要なポイントです。しかし、必ずもらえるわけではありません。まずは、企業の給与規定を参考にしてください。

07. ビルメン三種の神器
まとめ

今回は、ビルメンの三種の神器について詳しく解説しました。ビルメンで広く活躍したいのなら資格取得を目指してください。いずれも業界で評価が高く、さまざまなメリットを感じることができるでしょう。しかし、1回に取得するのは初心者には難しいものです。まずは、取得計画を立ててひとつずつ集中して取りかかってください。難易度が高いものであっても、コツコツと努力をすれば必ず結果が出ます。将来、ビルメンで就職したときに満足できることでしょう。

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